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SAYA

SAYA

SAYA

​#o1

赤い靴下

赤いセーター

​美術棟2階の一室で、教室の一番奥にいた彼女に声をかけた。

部屋に飾る写真を大きな印刷用紙に刷っている。

sayaが作っているのは My room だという。

−私がそこにいなくてもどんな人が住んでいるかわかるような部屋−

印刷していた砂漠の写真は一体どこに飾られて完成するのだろう。

当日sayaの部屋でお菓子は出るのか、と訪ねてみた。

−覗く部屋なんだよ

​とのことである。

HANNA

​#o2

黒い紙の上にマジックで描かれた何かを貼っていく。

227cm×182cm かなりの大きさだ。

彼女が作っているのは 切り絵 だ。

みんなに、気分を表す記号や絵を描いてもらい、さらに自分のものも加え、それらをつなげて1つの絵にするそうだ。

−間に合わないかも、大きすぎたかな

そう言って笑っていた。

当日までの2週間、徐々に出来上がっていく作品を隣りで見られるのは美術を選択した学生の特権である。

​#o3

日本画教室は美術棟1階にある。とっくに講義の時間をすぎた19:30、nodokaは一人、その教室で絵を描いていた。

銀箔の上に花藍を、彼女にしかできないやり方で散りばめる。

美術展には8作品展示するそうだ。

−曖昧な色が好きなの

そう言って、例えばねと出してきてくれたのは 53 のラベルが

貼られた瓶だった。

どんどん広がっていく波紋を表現したい、私にはすでに彼女が創り出した世界が垣間見えた気がした。

NODOKA

MI

O

RI

​#o4

彼女は風を吹かせて歩く。そして大抵、鮮やかに笑う。

しかし、昼下がりに女子ロッカー室から出てきた彼女はいつもと違うおしゃれ

をしていた。リボンをたすき掛けにして両面テープ(粘着力強め)をぶら下げ

たmioriは正門までグラウンドに沿って張られたフェンスへ向かう。

−COLOR OF G17   仮だけどね、どう?−

学部17回生の我々4年生は、先日クラス全員分の色イメージを答え

た。その色が分析され、計算され、さらにデザイン化されて作品へ

と姿を変える。

​学園通りにフェンスが見えたら、もうそこは美術展だ。

R

I

O

​#o5

千鳥柄のコート、赤いスカーフ。

 

女子部の頃、何度彼女に裁縫を教わったことだろうか。

糸と針、それからその名前が誰よりも似合うrioは服地を織っていた。

被服の講義でその布はコートへと変わる。

相変わらずの手さばき、布さばきで彼女は意のままに服を作るのだ。

『繕い裁つ人』  糸を相手にしている時の彼女の横顔に、この映画を映画を彷彿とさせる佇まいがあるのだ。

I
O

RI

​#o6

講義終了から約2時間が経過した午後7:00の日本画教室。

4年の女子2人と一緒に残って制作に打ち込む後ろ姿があった。

−これ、自画像です−

バケツに木屑を落としながら丁寧に板を削っている。

額装を作っていたようだ。

昨年ioriは鳥獣戯画を描いた。美術展には、竹を何本も垂らす作品が大きな空間を

使って見られるとのこと。

彼はこの夜10時近くまで粘っていた。

SHI

WO

​#o7

天然群青という色は15gで5000円するそうだ。

−ああ、海がきれいだなあって。  ほんとは自分の部屋に飾りたかったの、でもでっかくなっちゃった−

日本画の講義を選択して4年目のshiwo。同級生から言わせてもらえば、彼女のセンスは人と重なることを嫌がるのにどうしてか側に置いてあったら嬉しくなるような

煌めきがある。羨ましくなってしまうおしゃれな友達だ。

後ろが緑色、2枚繋がった大きな屏風が完成を待っている。

OO
OO
OO

​#o8

…Coming Soon

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